日没

 第7ハウスは”死”のハウス、DSCは没点であることの相当に分かりにくい例、しかしながら第7ハウスとDSCはちゃんと機能する例としてキング牧師を取り上げています。日没は休息の象徴です。第8ハウスが絡むと死の象徴になりかねません。なお善良なる市民はそれほど第7ハウスを気にする必要はありません。しかし一寸先は闇的な仕事をしている人はDSCのほうが決定的になることが多々あります。

 

 キング牧師が暗殺された1968年のデシニエルズをみてみましょう。

 L1月 - L2太陽 - L3月 - L4土星

 

 月と太陽いわゆるルミナリーズないしライツは、言うまでもなく“いのち”を象徴します。

 L4の土星期は、1968年4月1日から同年4月28日までです。この期間は自重自戒推奨期間です。ここさえ乗り切ればこの年の生命の危機はありません。

 

 n土星いてはMCルーラ

 t土星は出生前新月図のDSCルーラでもある。

 n土星いては死の第8ハウスにある。

 1968年のソーラーリターンは、tDSC、t太陽&t土星はおひつじの15度。

 1968年の年度代表星は太陽です。

 ということはプロフェクションの没点のサインはみずがめで、そのルーラはt土星であることになります。

 

 以前当ブログで記述したようにプロフェクションとソーラーリターンはセットです。この二つが同様な卦を示すと実際に事が起きる可能性が高くなります。

 このように1968年4月1日から4月28日まではキング牧師の生命が危険にさらされかねい要警戒期間です。

 しかしながら、どうもn火星Rふたご21度およびt火星の関与が弱い。たしかに暗殺時のt火星は誕生図のASCハウスであるおうしサインでした。しかしそれほど決定的な卦とは言い難い。土星だけの関与だと病死のイメージが強い。1度1年法のディレクションでASCを進めると39歳はふたご22度です。生まれ時刻は約4分間の修正が必要なのかもしれません。

 しかしこれだけで生まれ時刻を修正するのはリスキーすぎます。ではどうしたらいいのでしょうか。占星術師はしばしば間違えます。しかし占星術は正しい。

 

 ここから先は 「実は・・・・」的な話しです。チャートは載せません。実際に立ててみると一目瞭然だと思います。占星術システムの“正しさ”を体感できることと思います。

 チャートキャスティング地点はキング牧師の出生地です。北緯35度43分、西経84度23分。

 1968年3月2日18:22、UT/GMT -6:00h に火星と土星の合が起きました。

 

 tASCの軸はおとめ10度あたりです。そうするとn金星(本人)はDSCの上に乗ることがわかります。

 t太陽はうお12度であり、まさに地平線下に沈もうとしています。日没です。

 

 t太陽は年度代表星かつデシニエルズのL4のタイムロード(ルーラ)であることにご留意願います。

 誕生図では死の第8ハウスルーラであり、このコンジャンクションチャートではDSCルーラでもあるt木星Rは、ししサインの29度で逆行しており、闇から鉄砲のハウスに入っています。

 この火星-土星コンジャンクションチャートの死の第8ハウスはおひつじサインです。火星、土星、ヘッド、月がおひつじサインです。

 

 t火星 合 t土星はおひつじ11度です、アスペクトがあろうがなかろうが同じ度数というのは共鳴します。不思議なことにn水星はみずがめ11度です。水星はこのコンジャンクションチャートのASCルーラです。

 

end