トランジットのｔ太陽が各サインの0度にイングレスする瞬間のイングレス図は、いわゆる運勢をよく象徴します。“運勢図”をみても事が起きるかどうか定かではありません。しかしあまりにも表示が強烈だとほぼ不可避となってしまいます。
2023年5月25日、16:25頃、長野県中野市で事件がありました。いわゆるイヴェントチャートを立てます。論より証拠、イヴェントチャートは占星術の基本です。トランジット（“論”）は当たるも八卦当たらぬも八卦で、事が起きるかどうか予断するのは困難です。しかし一旦事が起こってしまえば、それは発生（“証拠”）となります。
2023年5月25日16:25、信州中野駅、36n45, 138e22でのイヴェント図がこれです。
http://www.horoscope-tarot.net/horo/s/5a04f52f66dfe969632b2620eab560c6.html
容疑者を象徴するASCはさそりサインです。毒針ならぬナイフのような武器を隠し持っています。さそりは本来潜んでいるものですが、そのドミサイルルーラにして最悪天体の火星は、ししサイン2度で第10ハウスにインしています。第10ハウス（パブリック）はもっとも目立つハウスの一つです。そしてこの火星はいわゆるペレグリン（放浪）です。社会常識が通用しません。
さらに我々は、ＡＳＣルーラ火星の度数（しし2度）とＭＣルーラ太陽の度数（ふたご3度）を憶えておきましょう。占星術と言うのは、憶えておかなければならないことが多くあるのが“泣き所”です。つまり、うっかりや見逃しが多い。一方で、”本当の”占星術が簡単にはいかないことの一つの理由です。
火星同様ペレグリンであるｔ月は、恐怖の第8ハウスにインしている太陽ふたごから＊（セクスタイル）でセパレイトして、水星おうし第7ハウスにオポジションでアプライしています。水星は恐怖の第8ハウスルーラであり、第7ハウスは被害者のハウスです。伝統的には、オポジションは敵対や悪意のアスペクトです。
イヴェントチャートだけあって、状況をそれなりに象徴しています。しかしこのチャートで“注意報”を出すのは困難です。この地で重大な事件が起きそうかどうかは、春分直前の新月または満月をチェックするのが常套手段です。ここでは春分直前の満月図をチェックします。
http://www.horoscope-tarot.net/horo/s/0f8d92963116aec71c3dda941dd46b4f.html
この満月図のヘッドはおうし4度です。ということは、ほぼ悪い意味しか生まないテイルがASCにピタリと合の不穏なチャートです。
重大な卦はこれです。
水星＆太陽うお □ 火星ふたご第8ハウス □ 月おとめ
火星はASCルーラ、太陽はMCルーラですから、チャートからの象徴メッセージを無視しないほうが好ましいチャートです。ｔ月はｔ火星に□でアプライしています。月と火星の関連は事件事故を示唆します。特に月□火星ですから、まずは事件事故を疑わざるを得ません。
事件事故のいわゆるナチュラルシグニフィケータは火星です。そこでＡＳＣルーラの火星ふたご第８ハウスを第1番目のハウスと仮定します。すると５月７日ごろからししサイン第１０ハウス（仮の第３ハウス）の月間に入ります。第３ハウスは、近隣を象徴します。散歩中の女性二人が襲われたことがこの事件の始まりのようですから状況をよく象徴しています。
ししサインの月間である上に、さらにｔ火星がししサインに進入してくるときは実にリスキーな期間となります。ｔ太陽がふたごサインに入る瞬間のイングレス図をみてみましょう。
http://www.horoscope-tarot.net/horo/s/30bd09d2b6cb728111f1e42ba702eb68.html
没点であるDSCのルーラにして最悪天体の火星がしし0度でMCと合です。MCの度数はしし2度です。我々はしし2度という度数をおもいだすことになります。しし2度にｔ火星がトランジットすることは実に不吉な予兆です。
結果論ですが、このイングレス図でのヘッドはおうし3度です。ｔ太陽がふたご3度に運行して（トランジットして）きたとき、事件が起きました。アスペクトの有無にかかわらず、天体がヘッドと同じ度数になるのは不吉さを象徴します。
イングレス図でのヘッドおうし3度は第8ハウスです。イヴェント図でのｔ太陽ふたご3度もそのイヴェント図では第8ハウスです。
火星、ヘッド＆第8ハウスが強調されています。備えをすることができるならそうするべきです。
これは事後でないとわかるはずもないことですが、このイングレス図でのMCししは第11ハウスに刺さっています。容疑者の父親は市議会の議長でした。議会は第11ハウスが象徴します。ししは「長」のサインです。
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