以下、てんびん、さそりのように座をつけない表記はサインを意味します。○○座と座をつけたら、これは天文学上の星座のことです。
ラテン語の via combusta を、モダン占星術界の二人の先達はこう英訳しています。
James Wilson the combust way
Nicholas de Vore the combust path
ヴァイアコンバスタの小径は、てんびんサインの後半とさそりサインの前半の30度分とするのが一般的です。しかし異説もあります。伝統的な代表的な異説はルミナリーズの太陽と月がフォールとなる度数のみとする、すなわちてんびん19度とさそり3度、これです。さそり3度というのは興味惹かれる度数と言えます。さそり3度のアンティション(antiscion)がみずがめ26度、同コントラアンティションがしし26度だからです。
モダン占星術にまで伝わっているユニークな異説には下記の三つがあります。
James Wilson てんびんの後半とさそり全部
James Wilson さそり前半のみ
Nicholas de Vore てんびんの後半とやぎ全部
さそりは呪われたサインであり、紀元前の古代においては、さそり座とさそりの位置は概ね一致していました。現在ではいて座とさそりサインは概ね一致しています。さそり座の顔の恒星Acrabはいて3度、さそり座の心臓アンタレスはいて10度、さそり座の毒針(二重星のShaulaとLesath)はいての24度~25度です。
固有名アクラブ(別名グラフィス)は、さそり座β星の3等星。さそり座の顔or頭。
固有名シャウラは、さそり座λ星の2等星(見かけの等級1.62)。2等星では明るい。
固有名レサトは、さそり座ウプシロン星の3等星(見かけの等級2.70)。3等星では明るい。
実はというか伝統的には当然にというか、さそり座には毒液に相当するような有名な星団があります。
メシエ番号M6 さそり座にある散開星団、ACULEUS。現在の位置はいて26度。
メシエ番号M7 さそり座にある散開星団、Acumen 。現在の位置はいて29度。みかけの等級は3.3であり星団としては明るい。プトレマイオスは「さそり座の針に続く星雲」としています。星雲(毒液?)のように見えるのがミソで、しかし星団です
アクラブいて3度とアキュメンいて26度~29度は、占星術的効果を要実証の恒星、星団です。というのは慢性的な病気に関連するとされているからです。アキュメンについては26度~29度の範囲で影響があると考えます。二つの星団に挟まれていると考えればよいでしょう。恒星や星団は、迷信的な言い伝えも多いので、現代人なら実証が必要です。
12サインが発明される前の古代ギリシアにおいて、てんびん座は、さそり座の一部でした。伝統的占星術では由緒(血脈)を重視します。血脈は運命的なものであって変更はできません。てんびん座はさそり座の一部であったわけです。12サインと12星座は別物ですけれど、12サインの名前と由緒は12星座に由来します。てんびん座が誕生していなかったらてんびんサインも誕生しなかった。それゆえにてんびん座は、さそり座の一部だったという出生の秘密(血脈)を濃く受け継いでいるのでしょう。だとすれば、てんびんは、「しばしば海に行く」というモダンのカーターの説は得心がいくかもしれません。
てんびん座の東は、さそり座とへびつかい座です。その北はへび座、その南西がうみへび座です。へびは、“水神”の象徴です。つまり、てんびん座は、水のエレメントに関連が深い星座に囲まれています。てんびんサインからどこかに向かおうとすると、しばしば水場に行くことになるわけです。あくまで由緒的にはですが。
とはいえ、ヴァイアコンバスタの根拠を星座や恒星に求めるのはあまり合理的ではありません。ヴィアコンバスタと星座の影響は矛盾しません。それらは両方あります。
ヴァイアコンバスタは、ルミナリーズがフォールとなる一サイン分すなわち30度範囲の小径です。すなわち、金星がドミサイルルーラとなるサインの15度から火星がドミサイルルーラとなるサインの15度(未満)までです。
金星と火星の関連でもあるヴァイアコンバスタの効果をよく表現している歌謡曲があります。それは1972年5月25日発売の「ひまわりの小径」です。ひまわりは太陽を象徴します。
作詞 林 春生
作曲 筒美 京平
歌唱 チェリッシュ
次回に続く予定