真っ赤な日食2

 前回記事にした“真っ赤な日食”は、読みようによっては山火事を予兆しますし、勝負事の予兆としても読めます。勝負事というと闘いの火星が気になりますけれど、この日食においては、火星がししサインに入っているからです。

 占星術は象徴システムなので、地上の出来事の全てをそれなりに象徴します。見事に象徴することもありますし、へたくそに象徴をすることもあります。象徴ということの性質上チャートはいつ立ててもokなので、そのタイミングを選ぶのは占星術師の運と腕によります。

 

 2017年8月21日にししサインの28度で真っ赤なイメージの皆既日食がありました。前回の記事で触れたように2017年、セリーグの王位を得たのは、当然赤ヘル軍団の広島でした。ではパリーグはどうでしょう?。

 

 2017年パリーグの優勝は福岡ソフトバンクホークスでした。パリーグの王者です。そして、この年、ソフトバンクホークスは、日本シリーズに進出し日本一にまでなりました。あれ、日食は王の苦しみを示唆するはずでは?。

 この日食は、太陽が管理するサインであるししで起きた日食です。セリーグというのはセントラルリーグの略なので、当然太陽が象徴します。物事の中心や中央は一般に太陽が象徴します。土星から月までの序列で、太陽はセンターに位置します。つまり、この日食はセリーグのほうにより影響します。よってセリーグの王であった広島は日本シリーズにすら進出できませんでした。この年日本シリーズに進出したのはセリーグ3位であったDeNAです。

 2017年のパリーグクライマックスシリーズのファイナルステージは、福岡ソフトバンクホークス東北楽天ゴールデンイーグルスでした。この真っ赤な日食的にはどちらが有利でしょうか?。

 ホーク(鷹)もイーグル(鷲)も太陽が象徴するかもしれない鳥です。よって、この二つの球団がファイナルステージで対戦したのは象徴的に納得できます。

 しかしながら、鷹と鷲、どちらか一方だけを太陽で象徴させるとしたら、それは鷲のほうです。鷲は王権の象徴であり、ローマ皇帝の紋章であり、国章としてもよく使われ、中世なら神聖ローマ帝国、現在なら事実上の世界覇権国であるアメリカ合衆国の国章にも鷲が使われています。

 アーリーモダン期最大の占星術師リリーは、火星が鷹を象徴するとしていますから、鷲を太陽とするなら、鷹は火星です。

 さらにゴールデン、金色ないし黄金色は、太陽が象徴する色ですから、東北楽天ゴールデンイーグルスは太陽が象徴します。日食は太陽の苦しみを象徴しますから、楽天にとっては不利です。火星で象徴される福岡ソフトバンクホークスが勝ちそうです、少なくとも真っ赤な日食のチャートだけを読む限りにおいては。

 日本時間では2017年8月22日の午前3時半ごろに起きたこの皆既日食のチャートを福岡市で立ててみるとASCはしし0度です。ただしASCはかに29度の可能性もあります。しかしながらMCはおひつじで確定です。つまり、MCルーラ火星、日食がししサインに入ります。MCはおひつじ19度ですから次の卦が成立します。

 火星しし20度 △ MCおひつじ19度

 

 しかもMCは火星にアプライしています。これはかなり決定的な卦で、常識的には火星で象徴されるホークスが勝ちます。

 MCおひつじ19度が正しいとするならこれも象徴的です。おひつじ19度は太陽が最も高揚する度数だからです。

 

 福岡ドームでの皆既日食チャート

http://www.horoscope-tarot.net/horo/s/c8cd9a24a068459c90acfcd1dab293bc.html

 

 念のため、astro.com でもこのチャートを出してみました。ASCはしし0度04分、MCはおひつじ19度41分でした。どうやらASCしし0度、MCおひつじ19度で正しいようです。

 

 ちなみに仙台でこの日食チャートを立てると、ASCしし10度、MCおうし0度です。

http://www.horoscope-tarot.net/horo/s/6442a9783b2f220106296fbb51c6b777.html

 

 占星術の象徴システムが実に見事に機能していることがわかります。MCルーラの金星かに24度は第12ハウスです。勝利の女神の金星はASCサインのししを見ていませんから楽天は勝てそうにありません。このチャートだけで判断するならです。

 

 ゲームの勝敗の事前予測を試みたいなら、当然コンテストチャートを立てるべきです。これについては説明しません。本一冊必要になるようなテーマだからです。

 

end