カーロフ

 フランケンシュタインはモンスター界のスーパースターです。

 古典的フランケンシュタイン映画といえばこの3本です。

 フランケンシュタイン 1931

 フランケンシュタインの花嫁 1935

 ヤング・フランケンシュタイン 1974

 

 映画としての完成度が高いのはフランケンシュタインの花嫁です。オールドムービー好きなら見る価値があります。

 ヤング・フランケンシュタインはパロディ映画です。有名さではメル・ブルックス監督のトップ映画ではないかもしれません。しかし出来栄えでは彼の最高水準の映画かもしれません。

 1931年のフランケンシュタインは、典型的B級映画ながら、湖のほとりでのそのあまりにも有名なシークエンスがあるゆえ、モンスター映画のまさに古典中の古典です。

 その超絶的とまで言える美しい?(哀しい?)シークエンスのビデオクリップは Youtube で視聴できます。Frankenstein (6/8) Movie CLIP で検索するとトップに来ると思います。

 

 1931年のワシントンDCの春分図では、ASCはふたごサインです。なおMCの度数は水がめサインの10度です。

http://www.horoscope-tarot.net/horo/s/24ee3ee92654b9a94b3846e57da1c3fe.html

 

 春分図の水星はおひつじサインの5度にあります。おひつじサイン(第11ハウス)とかにサイン(第2ハウス)強調のチャートです。月おひつじと火星かには、モダン占星術で言うところのいわゆるミュウチャルリセプションです。

 春分図というのは、占星術業界がつけた名前で、天体の運行的にはある時点でのトランジット図です。天空のほうが春分図と言う名前をつけてくれと頼んできたわけではありません。トランジットはトランジットです。ただ春分(←revolution, 周期の始まり)の瞬間のトランジットは、その一年の情勢を象徴します。その一年の誕生図みたいなものだからです。春分図で示唆されていないことは起きません。

 当ブログで何度も強調しているように、t月は致命的に重要です。さっそくこの春分図のt月の動きをみてみましょう。

 t月は土星やぎ第8ハウスから□でセパレイトしています。第8ハウスは死のハウスです。フランケンシュタインの怪物(以後フランケンと言います)は、雷の高圧電流を使って死体から創造されました。この土星は、MCサインでもあるみずがめの管理者でもあります。みずがめが電気のサインであることは否定できないようです。ホールサインハウス方式ではみずがめは第9ハウスです。第9ハウスは、エイリアン(のけ者、容れられない者)とサイエンスのハウスでもあります。

 土星からセパレイトしてきたt月は、t火星かに第2ハウスに□でアプライします。かには水のサインです。かにサインと月は湖のような水辺を象徴します。火星はかにではフォール(落下!)です。映画フランケンシュタインのかの有名なシークエンスを象徴しています。

 1931年の映画フランケンシュタインで確立したフランケンのイメージは、ボリス・カーロフの名演なくしてあり得ません。カーロフの生まれ時刻はあまりあてになりません。1887年11月23日の生年月日は確かなようです。そのn水星Rはさそりサインの18度です。

 

 春分図の金星みずがめ18度第10ハウス □ カーロフのn水星Rさそり18度&n木星さそり19度

 春分図のASCルーラ水星おひつじ5度 △ カーロフのn土星Rしし6度

 春分図のMCみずがめ10度 アンティション カーロフのn木星さそり19度

 春分図の木星かに サインに基づく△ カーロフのn月うお ;ミュウチャルリセプション

 木星は最良天体にして高揚ルーラであることに留意です。

 なお木星△n月は、恐らく度数でもアスペクトしていると推定できます。

 

 水星、木星土星は、春分図のアングルのルーラです。アングル絡みなので、カーロフの一身上に何事か起きます。木星がらみですから恐らく喜ばしいことです。春分図の木星かには第2ハウスですから収入増が期待できます。

 ところで、かに、さそり&うおのサインは、声を欠くサインいわゆる mute sings です。1931年の映画フランケシュタインでは、フランケンにセリフはありませんでした。唸り声は出しますが。カーロフはセリフ無きモンスターの役で評判(←MC)となりました。アンティションなので、これは一種の定めです。どんな役を演じてもカーロフにフランケンのイメージはついて回りました。それをよく示している映画の一つがたとえばダニー・ケイ主演の「虹を掴む男」、1947年公開です。この映画でのボリス・カーロフの特殊メイクなしでも漂うフランケン感は一見の価値ありです。

 

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