ビル・ゲイツ

 アーノルド・シュワルツェネッガーと同じくアセンダンがかかにサインで38歳で結婚した例を取り上げます。

 

 20世紀において、最も成功した実業家の一人ビル・ゲイツ。誕生したときにつけられた名前は、William Henry Gates, III です。通称”Bill” Gates。

 Bill は William の短縮型です。William には strong-willed warrior(意思強き戦士)という意味もあるようです。

 

 ビル・ゲイツの誕生図の Rodden Rating はAです。アセンダントの度数はかにの26度だとされています。アセンダントがかにであることはほぼ確かです。トランプ元大統領のような「ししサイン」的容姿ではなく、ゲイツは「かにサイン」的容姿だからです。

あまりあてにならない容姿はさておき、アセンダントルーラにしてセクトライトの月はおひつじ第10ハウス(←実業)です。MCおひつじに対しても月はアドヴァンシングです。最悪天体の土星さそりはおひつじを見ていません。最悪ではないもののマレフィックであることを止めるわけではない火星はオポでおひつじを見ていますけれど、いわゆるリセプションです。成功は本人次第とはいえ、いかにも成功しそうな卦です。そして、おひつじのドミサイルルーラは火星すなわち戦士です。William にふさわしいチャートだと言えます。

 

 ビル・ゲイツが結婚したのは38歳です。38歳はおとめ第3ハウスの年です。プロフェクションだけ見てもあまりピンと来ません。実は38歳のソーラーリヴォルーション(SR)のアセンダントサインはおとめです。これなら期待できます。

 誕生図のDSCルーラ土星さそり21度35分 合 38歳のSRの水星Rさそり22度03分

 

    年度代表星の水星は逆行しています。やり直しを示唆します。

 

 ビル・ゲイツが結婚した日は、1994年の1月1日だとされています。

 誕生図のてんびんサインに火星&水星 □ 結婚当日やぎサインにt金星、t火星、t水星&t太陽 □ 誕生図のおひつじサインに月。

 

 38歳の年度代表星は、プロフェクションでもSRでもt水星です。年度代表性のトランジットは“効く”とされています。確かに結婚当日のt水星は度数的にも特徴があります。なおn月はゲイツ本人を象徴します。

 n火星てんびん10度07分 □ t水星やぎ9度57分 □ n月おひつじ8度14分

 

 実は結婚当日のt木星はさそり9度です。ヴァイアコンバスタです。周りが見えていない状況です。一方でt木星は、n太陽とn金星に挟まれる卦となりました。念のため付言しますと38歳の結婚の表示天体はt木星です。

 ヴァイアコンバスタは一般に凶兆ですけれど、周りがみえていないからこそ決断できる場合もあります。禍福は糾える縄の如しです。ビル・ゲイツの場合、誕生図の結婚の表示天体はn土星さそり21度で、この土星はヴァイアコンバスタではありません。土星力を発揮して長考すると、結婚などしないという結論になってしまいます。ヴァイアコンバスタゾーンというのは一種の魔界ゾーンですから、情報力と分析力には定評あるゲイツですら惑わされてしまいます。

 

n火星てんびん10度07分 □ t水星やぎ9度57分 □ n月おひつじ8度14分

 

 結婚当日のこのかたち(卦)からすると数年で離婚しそうな勢いですけれど、実際には27年間も結婚していました。n土星さそりのなせる業なのでしょう。

 

ビル・ゲイツの誕生図

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