2023年の紅白歌合戦にキャンディーズのメンバーだった伊藤蘭さんが出演されます。多分歌手デビューから半世紀の節目の年だから、そしてキャンディーズは“NHK（の番組出身）のアイドル”だったからでしょう。
伝説のアイドル、キャンディーズ。
キャンディーズがレコードデビューしたのが1973年9月1日だとされていますから、それから半世紀以上たったことになります。恐ろしい（fearful←土星）。時の経過や老化、すなわち old になっていく事象は土星が象徴します。
キャンディーズのメンバー３人の生まれ時刻は不明ながら生年月日は分かっており、当然に土星に特徴があります。
ランさんは1955年1月13日生まれで、ヘッドと太陽がやぎです。土星さそり△火星うお△木星かにで、サイン的にいわゆるグランドトラインです。この日は月はおとめで、月は水星以外の5天体を見ています。アイドルには大切な金星はいての5度もしくは6度です。
キャンディーズの音楽的リーダー格であったミキさんは、1956年1月15日生まれです。太陽がやぎ、水星、月＆金星がみずがめです。となると土星が気になります。火星いて0度 合 土星いて0度 持ちです。そして木星Ｒはおとめ0度です。木星はいてを管理しますからいわゆるリセプションです。
ランさんの某番組での証言によると、歌のパフォーマンスでミスが多かったのはミキさんということのようだったので、それが0度に関係しているのかもしれません。
ランさんの金星いて6度付近 アンティション ミキさんの太陽やぎ24度付近 が成立するのでしょう。
スーさんは、1956年4月8日生まれです。火星やぎでイグザルテイションです。土星Rがいて2度、ヘッドがいて9度です。
そして金星はふたご４度付近です。これは象徴的です。ランさんの金星いて オポ スーさんの金星ふたご が成立します。対向側の位置というのは、いわゆる置き換えの法則が通用することがあります。キャンディーズのセンターは最初はス―さんでした。5枚目のシングル「年下の男の子」からランさんに置き換わりました。
スーさんの金星（アイドル星）はふたごで、ふたごを管理する水星はおひつじです。ところがこの水星は太陽に3度以内の距離でコンバストされています。センターを続けることはどうも無理なような卦です。おひつじ太陽であっても他の天体をコンバストします。一方で太陽はおひつじでイグザルテイションであることを止めるわけではありません。太陽 ＊ 金星 ではありますからセンター（←高揚）でデビューさせるまでの“星の力”はあったわけです。
キャンディーズは人気絶頂のまま解散しました。スーさんの土星Ｒいてとヘッドいてで、ランさんの金星いてを封鎖していますから、アイドル（金星）として長続きは困難です。キャンディーズ解散の理由は大げさに言えば永遠の謎ですが、ランさんは封鎖から逃れたかったというのもあったのでしょう。
さてキャンディーズのシングルのなかでも歌詞が意義深くてアイドル歌謡の金字塔と言える作品は９枚目のシングル「春一番」です。キャンディーズのシングルの中でも春一番というタイトルにふさわしく最も疾走感があるのが多分これです。デビュー当時アイドルとしてもあまり歌が上手でなかったキャンディーズ。しかし「春一番」では日本のポップスでこれだけの疾走感を出せるのはキャンディーズぐらいのものになりつつありました。キャンディーズは農業神である土星系のアイドルです。農業といえば Cultivation(耕作、修練)が必須です。楽屋では練習ばかりしていたとの伝説が残されています。
1974年3月12日リリースの伊勢正三さんの「なごり雪」が失恋ソングであるのに対し1976年3月1日リリースの春一番は失恋になりそうな状況の中、「恋をしてみませんか」と成長を対案する歌となっています。まさに聖像（idol）系のアイドル歌謡。
そしてアイドル歌謡の“奥の院”とでも言えるシングルがキャンディーズ１０枚目の「夏が来た!」です。春一番のあとを受けて、失恋は回避され、二人は再び恋仲となったようです。あるいは、復縁でなくても良いです。復縁どうかはさておき、二人のうちの一人が相手との relationships について語る歌詞です。relationships（対人関係、つながり、結びつき）は占星術の一大テーマです。
アイドル歌謡と言うのは、"使用前、使用後"みたないことを歌うのが定番です。しかし「夏が来た!」にはそんなもの一切なし。縁は異なもの味なもの、生を受け（←ＡＳＣ）人とつながる（←ＤＳＣ）ことの不思議さ、「しあわせ」とか「さわやか」が主題です。修身とはこんな境地のこと、それを歌っているのでしょう、多分。
End
